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市場を制するものは、恋愛を制す──!?
消費者のトレンドをつかむマーケティングのプロが、恋愛市場で“売れ筋商品”になるための法則と戦略を教えます。 これであなたも、目指せ恋のヒットメーカー!

第1回:あなたの“恋の売り場”はどこにある?

行動しないと顧客は見つからない!

ヨツモト先生、大変です! 各年代の未婚男性を調査したところ、年齢が上がるほど、恋愛に対して受け身になる傾向があるそうです。これじゃあ、年上の未婚男性がますます結婚できずに残ってしまいます!

そうなんだよ。40代の未婚男性にヒアリングしてみると、いいなと思う女性と出会っても、「どうせ俺なんて……」と思って最初から声をかけない男性が多いみたいなんだ。「好きだけど、声をかけられない」という葛藤を解消するために、普通なら行動を変えて「声をかけてみる」んだけど、彼らは「好きだ」という気持ち自体にフタをして、あきらめてしまうんだね。

40代の未婚男性に限らず、最近はどの世代の男女もリスクテイク型(損失を覚悟で利益を求める)ではなく、リスクヘッジ型(損失を避けて堅実な策をとる)の恋愛をする傾向にあります。否定されたくない、拒絶されたくないという思いで、恋愛のテーブルに最初からつかない人が増えているんです。

「キャプテン」男性や「アネゴ肌」女性に人気がないのは、相手に上から目線で強く言われて、自分が劣等感を感じたくないんだろうね。「包容力」男性や「癒し系」女性も、他人に対してやさしいというよりは、自分が傷つきたくないだけなのかもしれないよ。

でも、失敗を恐れている限り出会いのチャンスなんてないんじゃありませんか? 「包容力」男性は、女性から人気があるのに、自分から行動を起こさないから交際に結びつかないケースが多い気がします。

イグザクトリー! 昔は、街で女性に声をかけるナンパ師がたくさんいたものだけど、彼らがなぜ女性をゲットできたのかといえば、成功した数以上に、山ほどの女性にたくさん声をかけて失敗していたからさ。

最近は誰も声をかけてくれないからつまんないですね。

ん……? ニッシーくん?

合コンでモテる女性ってどんな子かわかりますか? かわいい子よりも、全員とメール交換をしてネズミ講形式で(笑)人脈を広げていく子のほうが、結局男性と出会えるんです。

ブリリアント! 出会いをつかむ方法は、ビジネスにおける「営業」とまさに同じなんだ。前回、「優等生」「キャプテン」タイプの男性は、自分がモテる"売り場"を見つけようと言ったよね。でも、手っ取り早い方法がもうひとつある。100人探して顧客がいなければ500人、500人探していなければ1000人と出会うことだよ。他のタイプより人気が少ないなら、そのぶん行動範囲を広げて、たくさんの女性と出会えばいいだけなんだ。

1社や2社に断られたくらいであきらめちゃうセールスマンなんていないですからね。恋愛でフラれても、それは自分の商品特性がたまたまターゲットの需要に合わなかっただけ。セールスポイントを見直したり、ターゲットを変えたりすれば、それでいいんですから。男性には、「うまくいかなくて当たり前」という前提で、まずは行動を起こしてみることをおすすめしたいですね。

これまで3回にわたって話してきたことをおさらいしておこうか。1.自分のタイプを好きになってくれる相手をターゲットにする。2.相手から好まれるタイプの特徴を自分が身につける。3.自分のセールスポイントを生かせる売り場を見つける。4.行動範囲を広げて出会いの人数と機会を増やす。こうしたテクニックは、「自分がどう見られているか」という現状を把握して、「自分をどう見せたいか」という理想に近付ける行為だね。

つまり、自分のタイプと相手のタイプを知ることで、はじめて自分を売り込む営業戦略が立てられるってことなんですね!

そう!そして、心理学の知識を活用すると、マーケティングはもっと面白くなるんだ。次回は心理学で有名な「ジョハリの窓」理論を使って、これまでのまとめをしてみるよ。

(編集:福田フクスケ、イラストレーター:ながれださわ)