vol.01女性はいま“包容力”を求めている
市場を制するものは、恋愛を制す──!?
消費者のトレンドをつかむマーケティングのプロが、恋愛市場で“売れ筋商品”になるための法則と戦略を教えます。
これであなたも、目指せ恋のヒットメーカー!
ヨツモト先生、大変です! 先週のVol.1で「女性から人気がない」と言われたことにショックを受けた「優等生」「キャプテン」タイプの男性の方から、「絶望した!」「死にたい」という悲痛なメールがたくさん……。
あらららら。ちゃんと「売り出すためのセールスポイントがあるからだいじょうぶ!」って言ったのになあ。たしかに、前回「性格タイプ別の恋愛相関図」で見たように、第一印象でより多くの女性に恋愛対象として支持されるのは「包容力」「知的クール」タイプの男性だったね。でも、「優等生」「キャプテン」タイプの男性を好きな女性だって、数が少ないだけで確実に存在するんだ。だから、彼女たちに見つけてもらえるような"売り場"に自分から行けばいいんだよ。
どんなに新鮮で獲れたてのナスも、お菓子売り場に並んでいたら全然売れないですからね。逆に、広い野菜売り場の中では目立たなくなってしまうナスを、精肉売り場のひき肉の隣りに置いて「今夜のおかずはマーボーナス!」と書いたら、飛ぶように売れるかもしれませんよね。男性も、自分の商品価値や魅力が伝わる場所・シチュエーションを、自分でセッティングするべきなんですね。
ザッツ・ライト! 自己主張の強い「キャプテン」タイプは、仕事をバリバリこなせるので、イベントの幹事などリーダーシップを発揮できる状況ではとても魅力的に見えると思うよ。それに、協調性の高い「優等生」タイプは、責任感が強くて周囲からの評価がもらえるとのびる人。公務員など社会的信用のある仕事に向いているから、恋愛市場よりも、「安心・安定」が求められる結婚市場では、女性からの好感度が高いはずなんだ。
これって芸能界での売り出し方と似ていますね! ファッションモデルとしてはパッとしなかった人が、「笑いもとれるバラエティタレント」という"売り場"を見つけてブレイクしたり、ただのグラビアアイドルが、結婚や出産を機に「育児・ママタレント」という"売り場"に変更して、急にセレブ扱いされたりしますもんね〜。
……ど、どうしたんだいニッシー。急に毒のある発言をぶっこむからヒヤヒヤしちゃうよ。ほかにも「やんちゃ」タイプは、自分から動いてみせる行動力でたくさんの女性と出会えるのが強み。「包容力」タイプは、包み込むようなやさしさと気遣いが、多くの女性から支持を集めるセールスポイントだ。「知的クール」タイプは、いざというときだけ力を発揮する大人の距離感が持ち味。自分の行動範囲にいる、似たようなタイプの女性と出会って付き合うことが多いよ。
自分のタイプを正しく把握できていないと、せっかく自分がモテているポイントをスルーして、出会いのチャンスを逃してしまうこともあるんですね。
ただ、気を付けてもらいたいのは自己診断の結果が絶対じゃないってこと。男性の場合、自己診断してもらうと圧倒的に「包容力」タイプが多くなるんだ。もしかすると、自分の理想とする男性像に、知らず知らず質問の回答を寄せてしまっているのかもしれないね。それに、実際の人の性格は、この5タイプにきれいに分かれるわけじゃない。ひとりの中にも複数の性格タイプが混在しているんだ。だから、「包容力」タイプの人にも「優等生」タイプの特徴があったり、「やんちゃ」タイプの性格を持ちあわせていたりする。
「自分にはこういう面もあるんだ」ということを知っていれば、相手にあわせて"売り場"を変えることもできますもんね。
そう、大切なのは「自分がどう見られているのか」と「自分をどう見せたいのか」を一致させることなんだよ。次回は、自分と付き合いたいと思ってくれる女性、自分と相性のいい女性のタイプを見つける方法について考えていこうね。
(編集:福田フクスケ、イラストレーター:ながれださわ)