黄昏な猫さん 男性 47歳
まだ青春時代と呼べる頃に、6年間の遠距離恋愛をしていました。
月に一度だけ、彼女に会う為に東京まで新幹線に乗ってました。
東京に向かう時は、ドキドキと正に 胸踊る思い だったと記憶しています。東京に、上野に着くまでは、ですけどね。
愛する彼女の顔を見た瞬間から、別れの時間に怯えながらも優しい時間を過ごして、幸せだったと思います。
だけれど、時間は残酷にも待ってはくれません。やがて別れの時間になります。
あの当時、シンデレラエキスプレスっていう言葉が流行ったけど、正にそれでした。
別れの合図は新幹線の発車音、幾度となく涙を流した事だろう。
幾度となく悔しい思いをした事だろう。
今でも忘れられない瞬間は、新幹線の発車音です。ちょっと気を抜いて、新幹線に乗ってしまうと、いつの間にか涙を流したりしています。
彼女の顔さえはっきりと思い出せないのに、新幹線の発車音を聞くと胸が苦しくなるなんて、本当に馬鹿ですよね(笑)
