かすみ草さん 女性 48歳
お悩み拝見しました。
まだ人格のできていない幼児期に理解のできない事、抵抗のできない行動を、一方的に受けると、その人格は部分的に理解する事を止め、自分の中に身を守る術(逃げ場所)を無意識に作ります。
これにより、人は、PTSDになったり、孤立したり、同じ行動を今度は他にぶつける衝動が出る場合があります。
貴女の場合は、このPTSDが深く心にあるのだと思います。年月が経ち、日常的には忘れる時間が増えて行っても、ふと、夢にその場面が出てきたりして、フィードバックしてしまう…その苦しみは計り知れないものでしょう。
例を2つ挙げてみましょう。
○かくいう私も、中学生まで母親が酷く怒りっぽく、常に暴力を受けて来ました。原因は夫の浮気や仕事に対するストレスだと思います。それを夫にはぶつけられない為、無抵抗の子供へ怒りをぶつけてきたのでしょう。
ただ、私はもう物心はついていたので、ある日、必死に「何でそんなに叩くの? そんなの、ニュースでやってる虐待親と同じじゃないの!」と泣いて訴えました。母は一瞬ハッとした顔をしましたが、「そんなら出て行け!」と罵倒しました。
…それ以来、暴力はなぜか止みました。
○R子のケース
まだ、幼い頃、叔母から性的虐待を受けた友人R子は、大人になってからも、性的暴行を男性から受けるなど、性に対し、深いトラウマを抱えていました。その反動からか、性に奔放になり、自傷行為を含め、自暴自棄になっていきました。
ですが、私を含め、友人と付き合う事により、深い処から涙を流す事で、少しずつ、その心の闇は溶けていきました。
…とはいえ、貴女はその当時、まだ人格ができていない幼児だったのですから、抵抗も、友人を作れる環境もなかったでしょう。
また、貴女のご両親が何故虐待をしたのか、それは解りません。貴女にもきっと解らないでしょう。
ですが、理解する必要はないのです。
――貴女は、少なくとも「変ろうとしている」「自分を客観的に見つめられている」事に気づいているでしょうか。
「うつ」の人も、心に深淵を抱え、他に暴力的な言動をしますが、自分が変わろうとするなどの「行動ができる」(例えば、今日卵焼きが食べたいから作ろうかと思う→実際作れなくても作ろうと思える行為)のは、「うつ」ではないのです。
なので、貴女も、この2つができる内は、例え結果が伴わなくても、まだ、可能性はあるのです。恋人を恐れる気持も、自分を客観的に見れている証拠なのです。
それを知った上で、次は、「頑張らなくていいのだ」と自分に言い聞かせましょうか。
何故なら、貴女はもう十分に苦しみ、頑張ってきたからです。これ以上、「今は」頑張る必要はありません。自分を褒めてやり、認める事から始めましょう。
そして、もう1つ気付きましょう。
これからも苦しむ事はあるでしょう。ですが、貴女の変わろうとする「無意識」が、きっと貴女を生きさせてくれます。
今は、貴女はその親からは離れ、一人暮らしをしているのでしょうね。会社と家との往復でしかない毎日…ですが、皆そうなのですよ。心的外傷を受けた人だけではなく、皆、孤独で、求め続けているのです。
だから、ここに貴女も登録をした…貴女は、ただ生きている訳ではなく、もう「行動している」のです。
今回私は「頑張って」とは言いません。寧ろ「もう頑張らなくていい」と言いたいと思います。
貴女は、誰も傷つけていないのですから。これからも傷つけないでしょう。
きっと、その事が貴女を救ってくれると、私は信じています。
また、何かほんの小さな事柄があったら、ここに来て下さい。R子の様にリアルで傍に寄り添う事はできませんが、ここでお会いできたらと思います。待っていますね。
