匿名希望さん 男性 63歳
バブルの真っ最中に、金融機関で営業をしていた経験から申し上げます。
当時(昭和の終わり~平成の始め)、株や不動産は倍々ゲームといっていいぐらい右肩上がりでした。
ある中小企業の社長さん、
最初はカローラ→翌年 クラウン→翌年 夫婦ともにクラウン→翌年 セルシオ、という世相が変わる激しい時代でした。
株で儲け→不動産投資→それを売って株を買う。
銀行の住宅ローンも、査定額の120%融資なんてのをやってましたね。つまり、自己資金ゼロでも、不動産登記料、保証料までも融資していたのです。
しかしながら、そんな中身のない見かけだけの好景気が続くわけがありません。
親亀こけたら、皆こけてしまったのです。
相談者さんの言われているのは、そういう親たちに育てられた子供たちも、そういう遺伝子(?)を受け継いでいるという趣旨かと思われます。
けれど、バブルに浮かれていた人は決して多くはありません。
問題は、動かしていた金額が膨大だったということです。
言ってみれば、Sサイズの体型の人がLLサイズのセーターを着ているようなものです。
中身はなかったのです。
結果、バブルに直接関係ない者まで影響を受けることになったのです。
それが複合不況と呼ばれるバブル崩壊です。
さて、先にセルシオを買った社長のことを書きましたが、二年後に会社は倒産してしまいました。
銀行もたくさん倒産しましたね。
結局のところ、バブルで儲かったのは、ごく一部の人です。
なので、その遺伝子を受け継いでいる子供たちは、極めて少数ですよ。
現在の30~40代の人にはバブルのメリットはほとんどないと思います。