匿名希望さん 男性 46歳
26歳のころ大阪に住んでた頃のお話。
ひと夏の恋の一歩手前という、残念な思い出です。
大阪からは実家は、ずいぶんと遠く、時間も交通費もかかるので、なかなか帰省できずにいました。
お盆で久しぶりに実家に帰省する自由席の特急電車の中で
とある駅から乗車してきた女性が「こちらの席、空いていますか?」と尋ねてきました。
他に空いてる席ありそうなのになぁと思いながら
僕は、「空いてますぅ」と、軽く会釈をして、窓側の席の方が景色が見えていいかなと思い
「よろしかったら窓側の席に座ります?」と尋ねたら、「ありがとうございます」と
気持ちの良い言葉が返ってきました。(きこさま似の感じの人でした)
つづいて、「帰省です?」と聞かれたので、「はい、XX県に帰省する途中です」と答えました。
「私も同じXX県に帰省するところです」っと返ってきたので、すかさず、
「え?、XXの南側?どこどこ?僕、XX」
「あ、近い、XXです」
「えーまじ?高校どこ?」
「XXです」
「うあー頭いい学校じゃん」
「僕なんかXXだよ」
という感じで、一気に打ち解けた感じです。
地元が近いということで、お互い話すことがたくさんありました。
方言も通じるので話しやすかったです。
その人は、まだ学生で、今年、就職。
で、話に夢中になって私が降りる駅の1つ直前で
「あ、やばい降りなきゃ!」と慌てて席を立とうとすると
(※降りる駅言ってなかったんです。)
その人が
「えー!!お名前、お名前教えてください!」
「え。名前?XX。XXXXです、あ、着いた、やばい、じゃ、どうも!」
という感じで別れました。
当時は、携帯電話やメールがなかったんで連絡手段もなく
その人の名前もしらず、それっきりです。
自分の間の抜けた、ほろ苦い思い出です。