白河桃子の恋愛サイエンスカフェ

今回のテーマは「理数婚活のススメ」。奈良先端科学技術大学院大学の博士課程に在学しつつ、「席替えシステム」を活用した婚活サービスを提供するベンチャー企業の社長でもある黒岩将さんを招き、科学を取り入れた婚活ビジネスの最前線について話を聞きました。

第4回 次に来るのは客観的な予測ツール?

白河さん 数時間のデートの印象と、つきあってうまくいくか、結婚してうまくいくかは別の話ですよね。好きなタイプではなくて、今まで6カ月以上つきあってうまくいったかどうかという履歴を活用できないのですか?

黒岩さん 僕個人の感覚では、男性から女性を見た場合、第一印象で良いか悪いかは確実に決まりますからね。ただ、果たしてそれは万人に言えることなのか。全然好みじゃないけど選んじゃったとか、最初会った時はなんとも思わなかったけど結婚したという例も聞いたこともあるので。

白河さん お見合いパーティでは、特定の異性を狙って競争が起こりませんか?

黒岩さん 高い確率で起こりえます。だから、やっぱり1対1にしないと難しいですかね?

白河さん そうですね、お見合いパーティーに来てくれた人のなかで精度を上げて予測して、ピンポイントで紹介するのはアリだと思う。

黒岩さん 多対多で精度を上げて、最後は1対1ですね。目指す方向が見えてきました! しかし1対1だとその都度、時間とデート代がかかります。多対多は競争も起きるけど、1回に20人とか会えるというメリットもあります。やはり、お見合いパーティーを盛り上げることも考えていかないといけませんね。

白河さん お見合いパーティーには、共同作業を盛り込むとカップル成立率が高まりますよ。自己紹介してご飯を食べるだけだと、見た目がよくてコミュニケーション能力の高い人が有利。だけど共同作業をすると、相手のいろいろな面が見えるので、無口な人にもチャンスがある。料理を作ったり、バーベキューをやったり、最近は合ハイ(山登りハイキング)や森林伐採婚活なんていうのもあります。

黒岩さん お湯がこぼれたり、何かとアクシデントが起こることで、「見た目はなよなよしているけど、いざという時に頼りになるんだ」とかわかっていいですね。

白河さん 自己紹介である程度交流してから、グループになって共同作業をする。アクシデントが起こる――恋愛に落ちる一つのシステムですね。女性は料理合コンとか大好きですよ。出会いがあるかもしれないし、いい人がいなくても料理覚えられる。これがだめでもこっちがあるという「お得感」は女性を引きつけますね。

黒岩さん 今日はいろいろお話が聞けて良かったです。お見合いパーティから1対1へ、という流れを参考に開発を進めようと思います。

白河さん 黒岩さんは、実際にお見合いパーティをしてデータを蓄積している、つまり行動が伴っているところが強いですね。客観的な尺度はすごく大事。





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白河桃子
ジャーナリスト&
ライター

家族社会学会会員。慶應義塾大学文学部卒業後、大手商社に入社。外資系証券会社を経てジャーナリスト、ライターとして活躍。「プレジデント」「日経ビジネスオンライン」、「婦人公論」など多数の女性誌に執筆。女性の年代別ライフスタイル、未婚晩婚、少子化などに関するインタビューがテーマ。山田昌弘中央大学教授とともに「婚活(結婚活動)」を提唱し、共著の『「婚活」時代』は19万部のヒットに。著書に『キャリモテの時代』ほか、最新著書に『セレブ妻になれる人、なれない人』がある。
ブログ:http://www.diamondblog.jp/touko_shirakawa/



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黒岩 将
奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士課程在学中

ホープフル・モンスター株式会社代表取締役。 1979年生まれ、大阪出身。近畿大学生物理工学部生物工学科卒業、奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士課程在学中。専門は遺伝的アルゴリズムの実世界問題への応用。08年、同大学院博士課程で最適配置問題や人工知能プログラミングを専門とする武田康臣さんと共に、ベンチャー企業ホープフル・モンスター株式会社を設立。情報科学を生かした婚活支援ビジネスを手がける。「クロイワ・ショウ」の名前で著作活動も。バリ島在住の日本人大富豪を取材し執筆したシリーズ「出稼げば大富豪」(KKロングセラーズ社)がアマゾン総合1位となり、4冊の続刊を重ねている。
ホープフル・モンスター http://hopefulmonster.jp/