白河桃子の恋愛サイエンスカフェ

ゲストは早稲田大学教授の森川友義さん。早稲田大学130年の歴史上初という「恋愛学」の講座を担当し、学生たちに大人気を博しています。「恋愛とは広義の意味で政治。男女の駆け引きであり、誰でも政治脳を駆使している」と森川さん。辛口のコメントは胸にぐさりと突き刺さるけれど、頭を政治脳に切り替えて、恋愛と結婚を見てみませんか。新たな発見があるはずです。

第4回 今後の日本の結婚や恋愛の行方

白河さん 過去の女性には欲情できないということですね。

森川先生 普通だった女性が、急に魅力的になって、まったく別人になるというなら話はわかりますが、ある年数セックスをして、それで壊れて、その後また同じかそれ以上の行為を行えるかというと、男の理論からすると難しいと思います。女性の論理だと、心の動きという部分で可能でしょうけど。

白河さん キムタクのドラマはやはりファンタジーなのですね。最後はウエディングドレスを着て、またキムタクは社長になるというハッピーエンドでしたが。

森川先生 (笑)。社長になって点数が上がったら、その先どうなるかは……。

白河さん 先生は女性の味方ですか、男性の味方ですか? 話を聞いているうちにわからなくなっちゃった(笑)

森川先生 いや、私は、根本的には少子化問題を解決したいと思ってますので、その意味で両者の味方です。

白河さん でも、男性サイドから都合のいい解決と、女性サイドから心地いい解決があると思うんです。ヨーロッパは制度的に、女性サイドから心地いい解決をして成功したんですね。男の人は居心地悪いかもしれないけれど、「男」らしさから解放されて生きやすくなったともいえます。少子化を解決するなら、女の人が心地よく産める環境を作る政策が必要と思います。

森川先生 それはもちろん。でもそれは結婚後の話ですよね。託児所の整備とか、そういう政策は大切です。キャリアウーマンにとっては、仕事を続け、なおかつ子どもを2人以上産むのを理想型としたい。大学に行き、会社に勤め、スキルを磨いてきた。それを辞めるということは、今まで積み上げたビジネススキルやソーシャルスキルを無駄にしてしまうことになる。

白河さん そうです、女性自身も仕事を諦めず、子どもも産みたいと望んでいます。一方、仕事への絶望が専業主婦へのあこがれも助長している。

森川先生 子どもができたら専業主婦になるという社会構造は、日本にとってよいものではありません。キャリアウーマンにとって最高の形に、日本の政治、社会は向かっていかなければならない。現状では何が足りないかを考えて、そこを補うのが政治の役目だと考えています。仕事と子育ての両立という理想型は、どうしても女性に負担をかけますから、政治は女性に手厚くすべきだと思います。

白河さん 具体的には、今すぐ何をやったほうがいいと思いますか。

森川先生 託児所をどうするかという話、会社側は女性のビジネススキルをどう生かすか、そういう個別の対策になっていくでしょう。





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白河桃子
ジャーナリスト&
ライター

家族社会学会会員。慶應義塾大学文学部卒業後、大手商社に入社。外資系証券会社を経てジャーナリスト、ライターとして活躍。「プレジデント」「日経ビジネスオンライン」、「婦人公論」など多数の女性誌に執筆。女性の年代別ライフスタイル、未婚晩婚、少子化などに関するインタビューがテーマ。山田昌弘中央大学教授とともに「婚活(結婚活動)」を提唱し、共著の『「婚活」時代』は19万部のヒットに。著書に『キャリモテの時代』ほか、最新著書に『セレブ妻になれる人、なれない人』がある。
ブログ:http://www.diamondblog.jp/touko_shirakawa/



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森川友義
早稲田大学国際教養学部 教授

早稲田大学政治経済学部政治学科卒、ボストン大学政治学部修士号、オレゴン大学政治学部博士号取得。国連開発計画(UNDP)、国際農業開発基金(IFAD)など国連専門機関に10年勤務。アイダホ州ルイス・クラーク大学助教授、オレゴン大学客員准教授などを経て、現職。専門分野は進化政治学、国際関係論、日本政治。2008年より早稲田大学にて「恋愛学入門」を開講。恋愛学に関する主な著書に『いますぐカレと結婚!』(講談社)、『なぜ日本にはいい男がいないのか21の理由』(ディスカヴァー21)などがある。
公式サイト http://www.justmystage.com/home/tmorikawa/