白河桃子の恋愛サイエンスカフェ

ゲストは早稲田大学教授の森川友義さん。早稲田大学130年の歴史上初という「恋愛学」の講座を担当し、学生たちに大人気を博しています。「恋愛とは広義の意味で政治。男女の駆け引きであり、誰でも政治脳を駆使している」と森川さん。辛口のコメントは胸にぐさりと突き刺さるけれど、頭を政治脳に切り替えて、恋愛と結婚を見てみませんか。新たな発見があるはずです。

第2回 恋愛も『交渉術』で勝つ!

白河さん 実践テクニックを教えてくれという要望ですか。

森川先生 そうです、デートの誘い方とかね。私は政治学者なので、「戦略」という言葉を使って、交渉術を教えています。例えば、男性が女性を好きになり、「デートしてくれませんか」という場合。正攻法ではなかなかうまくいきません。そういう時は「西麻布においしいスフレがあるんですけれど、一緒に行きませんか」と誘うんです。

白河さん スフレというところがミソですね。

森川先生 そうそう。これは「おまけ戦略」と呼んでいます。食玩(食品玩具)と同じで、そのものに何かおまけをつけて売るという(笑)。これは男女の誘い方の基本です。それがわからないで、相手をすごく好きになっちゃって、手に汗握りながら「デートしてくれませんか!」と迫ったら、相手はうんと言いませんよね。温度差があるわけですから。そういう交渉テクニックが30くらいあります。

白河さん 30もあるんですか!

森川先生 いくらでも話せます(笑)。これはどうでしょう。(女性スタッフに向かって)六本木のイタリアンと西麻布のフレンチ、どちらがお好きですか?

スタッフ 西麻布のフレンチです。

森川先生 これを「ダブルバインド」というんです。

白河さん あ~、なるほど。相手に選択をさせているけれど、「ノー」とは言わせないんですね。

森川先生 そうなんです、あたかも彼女が選んでいるように思わせながら、デートという目的は達成しているのです。「今度デートしてください」と問いかけたら、選択肢は「イエス」か「ノー」になり、「ノー」と言われる可能性が出てしまいます。女性は、なかなか「イエス」とは言いにくいですからね。ですから相手に2つの選択肢しか与えず、ノーと言わせない。これはマーケティング戦略の一つです。

白河さん 女性は自分が選んだということで満足感を得られ、でも巧妙にその人とデートすることになっているわけですね。これは男女ともに使えますね。

森川先生 男女ともに使えます。まあ、女性のほうが上手ですけれど。こんな感じでいくらでも話せますが、残りは『いますぐカレと結婚!』という本にまとめたので読んでください(笑)。





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白河桃子
ジャーナリスト&
ライター

家族社会学会会員。慶應義塾大学文学部卒業後、大手商社に入社。外資系証券会社を経てジャーナリスト、ライターとして活躍。「プレジデント」「日経ビジネスオンライン」、「婦人公論」など多数の女性誌に執筆。女性の年代別ライフスタイル、未婚晩婚、少子化などに関するインタビューがテーマ。山田昌弘中央大学教授とともに「婚活(結婚活動)」を提唱し、共著の『「婚活」時代』は19万部のヒットに。著書に『キャリモテの時代』ほか、最新著書に『セレブ妻になれる人、なれない人』がある。
ブログ:http://www.diamondblog.jp/touko_shirakawa/



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森川友義
早稲田大学国際教養学部 教授

早稲田大学政治経済学部政治学科卒、ボストン大学政治学部修士号、オレゴン大学政治学部博士号取得。国連開発計画(UNDP)、国際農業開発基金(IFAD)など国連専門機関に10年勤務。アイダホ州ルイス・クラーク大学助教授、オレゴン大学客員准教授などを経て、現職。専門分野は進化政治学、国際関係論、日本政治。2008年より早稲田大学にて「恋愛学入門」を開講。恋愛学に関する主な著書に『いますぐカレと結婚!』(講談社)、『なぜ日本にはいい男がいないのか21の理由』(ディスカヴァー21)などがある。
公式サイト http://www.justmystage.com/home/tmorikawa/