白河桃子の恋愛サイエンスカフェ

ゲストは早稲田大学教授の森川友義さん。早稲田大学130年の歴史上初という「恋愛学」の講座を担当し、学生たちに大人気を博しています。「恋愛とは広義の意味で政治。男女の駆け引きであり、誰でも政治脳を駆使している」と森川さん。辛口のコメントは胸にぐさりと突き刺さるけれど、頭を政治脳に切り替えて、恋愛と結婚を見てみませんか。新たな発見があるはずです。

第2回 恋愛も『交渉術』で勝つ!

森川さんは授業で「戦略」として、実践的な交渉術を教えているという。政治学者が教える、相手にYESと言わせる30の恋愛実践テクニックとは? オマケ戦略、ダブルバインド戦略、イエス・セット戦略・・・。恋愛も『交渉術』で勝つ!

白河さん 最近の学生たちは恋愛がへたというか、彼氏、彼女のいない人も多いのではないですか。

森川先生 「恋愛学入門」では、講座の初めに毎年アンケート調査をしていて、累計で1500人くらいのリアルデータが集まっています。「現在、恋人がいる学生率」は、男子が38%、女子が40%。かなり高いのではないでしょうか。「今までの相思相愛数」は男子が2.7人、女子が2.7人。1年に1人つきあうとして、高校2年か3年くらいから異性と交際しているということではないですか。かなり活発です。

白河さん 今、日本の独身者は3人に2人が彼氏・彼女なしというデータがあります。それに比べると活発ですね、さすが早稲田、肉食女子!みたいな(笑)。


森川先生 「若者の性」白書から引用したデータでは、高校生では4人に1人、大学生になると3人に2人が性行為の経験がある。これが1974年のデータになると、高校生は10%、大学生が45%程度なので、恋愛や恋愛に付随する行為については、非常に活発といえます。

グラフ:『「若者の性」白書―第6回 青少年の性行動全国調査報告』(財団法人日本性教育協会編)

白河さん わりと順当に恋愛してきた人が受講生には多いということですね。実際に授業でお会いした学生を見ていると、しっかり恋愛しているように感じますか。

森川先生 データ的にはそうですね。「これから結婚までに何人と交際したいか?」という問いには、男性は約4.3人、女性は約2.6人と答えています。20歳前後の学生が30歳で結婚するとして、2年に1人くらいはつきあいたいと思っているんじゃないですか。

白河さん このデータは面白いですね。最近はコミュニケーション力が育っていないから、恋愛して結婚できない人が多いと言われます。どこかで教えなければという話もありますが、それはどうですか。

森川先生 それについてのデータは持っていないですが、昔からコミュニケーション力の低い人たちは存在していましたよね。そういう人たちは、お見合いという形をとって、「結婚市場」から卒業していきます。そのお見合いの機能がなくなってしまったので、コミュニケーション力の低い人たちは、ずっと「結婚市場」にとどまっている。彼ら、彼女たちをどうしたらいいのかが、今の問題ですよね。

白河さん そうですね。今は出会いはお見合いでも、最後はラブラブになって結婚する。最後の“詰め”では、恋愛しないといけないという状況です。恋愛学講座でも、ハウツー男女コミュニケーションの授業もやるわけですよね。

森川先生 ええ、要望が強いので。





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白河桃子
ジャーナリスト&
ライター

家族社会学会会員。慶應義塾大学文学部卒業後、大手商社に入社。外資系証券会社を経てジャーナリスト、ライターとして活躍。「プレジデント」「日経ビジネスオンライン」、「婦人公論」など多数の女性誌に執筆。女性の年代別ライフスタイル、未婚晩婚、少子化などに関するインタビューがテーマ。山田昌弘中央大学教授とともに「婚活(結婚活動)」を提唱し、共著の『「婚活」時代』は19万部のヒットに。著書に『キャリモテの時代』ほか、最新著書に『セレブ妻になれる人、なれない人』がある。
ブログ:http://www.diamondblog.jp/touko_shirakawa/



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森川友義
早稲田大学国際教養学部 教授

早稲田大学政治経済学部政治学科卒、ボストン大学政治学部修士号、オレゴン大学政治学部博士号取得。国連開発計画(UNDP)、国際農業開発基金(IFAD)など国連専門機関に10年勤務。アイダホ州ルイス・クラーク大学助教授、オレゴン大学客員准教授などを経て、現職。専門分野は進化政治学、国際関係論、日本政治。2008年より早稲田大学にて「恋愛学入門」を開講。恋愛学に関する主な著書に『いますぐカレと結婚!』(講談社)、『なぜ日本にはいい男がいないのか21の理由』(ディスカヴァー21)などがある。
公式サイト http://www.justmystage.com/home/tmorikawa/