白河桃子の恋愛サイエンスカフェ

ゲストは早稲田大学教授の森川友義さん。早稲田大学130年の歴史上初という「恋愛学」の講座を担当し、学生たちに大人気を博しています。「恋愛とは広義の意味で政治。男女の駆け引きであり、誰でも政治脳を駆使している」と森川さん。辛口のコメントは胸にぐさりと突き刺さるけれど、頭を政治脳に切り替えて、恋愛と結婚を見てみませんか。新たな発見があるはずです。

第1回 大学で「恋愛学」を教える意義

下がり続ける婚姻率と出産率食い止められないか、という思いで恋愛学の研究を始めたという森川さん。とくに問題なのが、高学歴女性の結婚や出産が難しくなっていること。自分より高学歴・高収入の男性を望む一方で、女性としての魅力は年齢とともに落ちていく。このギャップが問題と指摘する。

白河さん 森川先生の「恋愛学入門」講座は、早稲田大学で大人気とうかがいました。受講生は400人だそうですね。

森川先生 2008年から始めて、今年で3年目です。応募学生数650人の中から書類選考で選ばれた401人が受講しました。最後の授業には白河さんにも講演していただき、学生たちも喜んでおりました。

白河さん 受講者には女子学生のほうが多かったですね。

森川先生 401人中280人が女性です。早稲田大学は7:3で男子学生が多いのですが、恋愛学入門に限っては、その比率は逆転しています。

白河さん 受講生には元気な女の子と草食系の男の子が多いとおっしゃっていましたが。

森川先生 傾向その4肉食系女子この講座だから草食系男子が多いというわけではなく、世相を反映しているだけだと思います。全国的な統計があるわけではないのですが、どうも世の中を見ると、草食系男子が多く、肉食系女子が増えているように思えます。実際、恋愛学入門の授業で統計を取ったところ、「やや肉食」と自分を定義する女子学生が半数くらいいました。ちなみに彼女たちが望む男性も「やや肉食」という感じでした。

白河さん バンカラな校風の早稲田大学にも、草食系男子が増えているんですね。

森川先生 大学入試では見かけの判断はないので、世の中の平均値がそのまま入ってくるのでしょう。

白河さん 大学で恋愛学を講義することに、どんな意味があるのでしょう。やはり少子化問題解決の一環ですか。

森川先生 そうですね。女子学生の受講がなぜ多いかという部分に関係しますが、今は高学歴の女性の恋愛や結婚が難しくなっていることが問題だと考えています。ここのところを深く考えていかないと、少子化問題の解決には至らない。その辺りが私の最近のトピックで、それを話すために「政治」と「恋愛学」を結びつけた講義を行っています。

白河さん まったくその通りですね。高学歴女子は社会に出て頑張って働けば働くほど、恋愛や結婚に関しては割を食っている気がします。つまり、一生懸命仕事をしている間に結婚や出産が遅くなって、どんどん難しくなってしまう。あるいは、いざ相手を選ぼうと思った時に、思ったような相手に出会えない、とか。

森川先生 そこが多分、白河さんと私の意見の異なるところだと思います。割を食うというのが白河さんの意見。私の意見は、高学歴女子は「欲が多すぎる」(笑)。まあ人間誰でもそうなのですが、「自分は○○大学を出ているから、同等以上」「自分の年収は○○百万円だから、それ以上」と、自分を最低ラインとして考える傾向がありませんか。だから「それ以下」の男性と会った時、どうも見劣りがしてしまう。

白河さん 割を食っているのではなく、欲が多すぎる!(笑)





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白河桃子
ジャーナリスト&
ライター

家族社会学会会員。慶應義塾大学文学部卒業後、大手商社に入社。外資系証券会社を経てジャーナリスト、ライターとして活躍。「プレジデント」「日経ビジネスオンライン」、「婦人公論」など多数の女性誌に執筆。女性の年代別ライフスタイル、未婚晩婚、少子化などに関するインタビューがテーマ。山田昌弘中央大学教授とともに「婚活(結婚活動)」を提唱し、共著の『「婚活」時代』は19万部のヒットに。著書に『キャリモテの時代』ほか、最新著書に『セレブ妻になれる人、なれない人』がある。
ブログ:http://www.diamondblog.jp/touko_shirakawa/



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森川友義
早稲田大学国際教養学部 教授

早稲田大学政治経済学部政治学科卒、ボストン大学政治学部修士号、オレゴン大学政治学部博士号取得。国連開発計画(UNDP)、国際農業開発基金(IFAD)など国連専門機関に10年勤務。アイダホ州ルイス・クラーク大学助教授、オレゴン大学客員准教授などを経て、現職。専門分野は進化政治学、国際関係論、日本政治。2008年より早稲田大学にて「恋愛学入門」を開講。恋愛学に関する主な著書に『いますぐカレと結婚!』(講談社)、『なぜ日本にはいい男がいないのか21の理由』(ディスカヴァー21)などがある。
公式サイト http://www.justmystage.com/home/tmorikawa/