白河桃子の恋愛サイエンスカフェ

ゲストは宗教人類学者の植島啓司さん。長年のフィールドワーク、また競馬やカジノ遍歴を通じて培った「不確実な時代を生き抜く知恵」を学びます。恋愛・結婚もまた「賭け」と考えるなら、勝つ確率はどのくらいあるのか? 文化人類学の視点で、草食男子が登場した意味についても語っていただきました。

第4回 進むべき道は?

植島先生との対談を終えて
宗教人類学者であり、キャンブルの達人でもあり、世界中を旅する自由人でもある先生の言葉は、男女のことについても深くて、ためになりました。

結婚という人生最大の賭けについて賭けの確率論を応用し、さらに恋愛テクニックまで、先生の博学は分野を問いません。そして最近の「女子の男子化」「男子の草食化」に関しては、「中性化は滅びへの道」という、少子化がテーマの私としては非常に気になる示唆がありました。
「中性化」するのではなく、女も仕事で戦うときは男らしく、プライベートでは女性的な自分を楽しみ、また、女性的な男性相手には、ちょっと男っぽくなったりと、さまざまな人生を楽しむほうがゴージャス・・・そのとおりですね。

現代の女性は「女子力」をがんばって身につけたり、あえて女らしい装いをすることを「女装する」というほど、意識しないと「女っぽく」なれない。中性化するのではなく両性を併せ持つ・・・という技をかなり獲得しているように思われます。
一方男性は、「女子化」がすすんで、自分から獲物をとりにいかない「受身の恋愛」の気楽さを楽しんでいるような気がします。まだ「男子力」という言葉は流行っていないのですから、男性たちは当分自分たちが獲得した「女子的な楽しみ」を謳歌しそうです。スイーツを楽しみつつ、重いものなんかは軽々と持ってくれる・・・そんな男子たちが増えるといいなあ。

先生と話していてハッとするのは、知らずに陥っている「こうあるべき」という男女や恋愛、結婚像を覆されること。人類には長い歴史があり、世界にはさまざまな宗教や文化の国があり、「こうあるべき」は余りに短い時間の、狭い場所の常識に過ぎない。
そう考えると、今恋愛や結婚に悩むみなさんの気持ちも少しは軽くなるかもしれません。今は「こうあるべき」から解き放たれた人にこそ、楽しいことが待っているような気がします。





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白河桃子
ジャーナリスト&
ライター

家族社会学会会員。慶應義塾大学文学部卒業後、大手商社に入社。外資系証券会社を経てジャーナリスト、ライターとして活躍。「プレジデント」「日経ビジネスオンライン」、「婦人公論」など多数の女性誌に執筆。女性の年代別ライフスタイル、未婚晩婚、少子化などに関するインタビューがテーマ。山田昌弘中央大学教授とともに「婚活(結婚活動)」を提唱し、共著の『「婚活」時代』は19万部のヒットに。著書に『キャリモテの時代』ほか、最新著書に『セレブ妻になれる人、なれない人』がある。
ブログ:http://www.diamondblog.jp/touko_shirakawa/



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植島啓司
宗教人類学者

1947年東京生まれ。東大大学院(宗教人類学専攻)博士課程修了。NYニュースクール・フォー・ソーシャルリサーチ客員教授、関西大学教授、人間総合科学大学教授など歴任。1970年代から現在まで、世界各地で宗教人類学調査を続けている。競馬評論家としても知られ、また世界各地のカジノも経験。著書に『生きるチカラ』『賭ける魂』『男が女になる病気』『熊野 神と仏』など多数。
ブログ:http://k-ueshima.cocolog-nifty.com/blog/