白河桃子の恋愛サイエンスカフェ

ゲストは宗教人類学者の植島啓司さん。長年のフィールドワーク、また競馬やカジノ遍歴を通じて培った「不確実な時代を生き抜く知恵」を学びます。恋愛・結婚もまた「賭け」と考えるなら、勝つ確率はどのくらいあるのか? 文化人類学の視点で、草食男子が登場した意味についても語っていただきました。

第4回 進むべき道は?

植島先生 僕は、母親と少女の両方の面を持っている女性にひかれますけどね。母親のように包容力があって、少女のように恥じらいがあるというか。

白河さん 今は女性も男並みに仕事もして収入もなければいけない時代。その上、お母さんのように包容力もなければいけないし、少女のように恥じらわなければいけないとなると、とても大変です。ここを頑張れば、楽しいことが待っているのでしょうか?

植島先生 僕はそうやっていろいろな役割を演じるのは女性にとっても楽しいことだと思いますけどね。バリ島の調査を30年くらいやっていますが、バリ島の男性は普段は農民、祭りではお坊さんやガムラン奏者と、一人で何役も持っている。それに対して、日本の男性は仕事をしてお金を稼ぐだけ。自分を社会の枠に閉じ込めている。その点、女性は生まれつき男性より優位にたっています。女、妻、母、OL、主婦、アーティスト…とあっという間に何役もこなせる。

白河さん でもみんな「自分はこう」「恋愛はこう」「結婚はこう」と規定して、息苦しく生きている気がします。

植島先生 そう決めつけないで、欲張っていろいろな人生を生きたほうが、人生も恋愛も楽しくなると思いますね。

今週の気になる「お言葉」
日本人女性のどこか控えめなところ、相手をそのまま受け容れようとするところが、他の国の女性には見られないからだと思います。 僕はそうやっていろいろな役割を演じるのは女性にとっても楽しいことだと思いますけどね。 欲張っていろいろな人生を生きたほうが、人生も恋愛も楽しくなると思いますね。





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白河桃子
ジャーナリスト&
ライター

家族社会学会会員。慶應義塾大学文学部卒業後、大手商社に入社。外資系証券会社を経てジャーナリスト、ライターとして活躍。「プレジデント」「日経ビジネスオンライン」、「婦人公論」など多数の女性誌に執筆。女性の年代別ライフスタイル、未婚晩婚、少子化などに関するインタビューがテーマ。山田昌弘中央大学教授とともに「婚活(結婚活動)」を提唱し、共著の『「婚活」時代』は19万部のヒットに。著書に『キャリモテの時代』ほか、最新著書に『セレブ妻になれる人、なれない人』がある。
ブログ:http://www.diamondblog.jp/touko_shirakawa/



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植島啓司
宗教人類学者

1947年東京生まれ。東大大学院(宗教人類学専攻)博士課程修了。NYニュースクール・フォー・ソーシャルリサーチ客員教授、関西大学教授、人間総合科学大学教授など歴任。1970年代から現在まで、世界各地で宗教人類学調査を続けている。競馬評論家としても知られ、また世界各地のカジノも経験。著書に『生きるチカラ』『賭ける魂』『男が女になる病気』『熊野 神と仏』など多数。
ブログ:http://k-ueshima.cocolog-nifty.com/blog/