恋するオトコのヒット法則

第3回:ひと手間かけたメールで“あなたのため”を伝えよう!

「急がば回れ」がメールアプローチの本道


■メールはプレゼンだと思おう!

恋愛の駆け引きもビジネスの駆け引きも、突き詰めれば同じこと。
細かいメールテクニックを考える前に、男性諸君にはまずは次のことを肝に銘じていただきたい。

言わば、
自己紹介プロフィールは「パンフレット」。女性へのメールは「プレゼンテーション(以下プレゼン)」

まずはビジネスシーンで考えてみよう。商品紹介にしろ企業紹介にしろ、
パンフレットとは不特定多数に向けた最大公約数的なアピールのメッセージだが、それに対してプレゼンとはこれぞと思う特定相手の固有なニーズにピンポイントに刺さることを目的とした高密度なメッセージであり、
さらに贅沢を言えば、明るい笑いを誘うようなユーモアのセンスも欲しい。
だからこそ、女性へのメールは相手の気持ちに寄り添うように、
相手が知りたいことや確認したいことを真剣に、そして時にはユーモアを交えて伝えることが重要なんだ。

ただし、ユーモアはかなり高等テクニックでもある。
笑いを取りたいが故に、下品や自虐的なネタを振るのは最低だ。そんなことをすれば、女性のドン引きはほぼ決定的。
自分のユーモアセンスに自信がなければ、笑いを取るのは潔く諦めた方が賢明だろう。

以前、裁判にほとんど負けたことのない全米ナンバーワン弁護士の「議論に絶対負けない法」という本を読んだことがあるが、
その中には「受けないジョークは言わない。下ネタは特に要注意。その場にいる全員を敵にしてしまう」との印象的な一節があった。
うーん、自省させられるなぁ(笑)。
なので、ユーモアが感じられるに越したことはないものの、
メールを書くにあたってまずは、丁寧で礼儀正しい態度が文面ににじみ出ることを重要視しよう。
その意味でも、「はじめまして」という挨拶や「○○さん」という呼びかけはすごく大切だ。
これがあるのと無いのとでは、メールの第一印象が全く違うものになってしまう。
今どきの若者は挨拶が苦手だと言われているようだが、そこは一つ頑張ってメールの始まりには挨拶や呼びかけをちゃんとして、好印象をゲットする確率を少しでも高くしてほしいな。


また、総じて男性は「恋愛が上手くいったら、最後に結婚」という順番で考えている。
これは別に間違っているわけではなく、「クルマを買う前に試乗」「服を買う前に試着」と同様に、
結婚する前にまずは恋愛を通じて互いの相性を確認するのは極めて合理的な発想だ。
でも、クルマや服と違って、人間には心がある。
お試しに恋愛されて、最後に「でも、やめた」では、捨てられた方がひどく傷つくのは当たり前だ。
しかも女性の場合、非情にも出産適齢期の上限がある程度決まっているので、悠然と何度も恋愛を繰り返せる余裕はない。
つまり有体に言うと、総じて齢を重ねるほど収入が上がり精神的にも円熟していく男性と違って、婚活女性はタイムリミットを意識して焦っているのだ。

だから、婚活男性は「まずは恋愛してから結婚」だが、婚活女性は「結婚を想定できる男性とだけ恋愛をしたい」という恋愛観の根本的な差異が生まれる。
そして以前も書いたことだが、女性が結婚相手に求めることは
「経済的価値観」「恋愛・結婚観」「将来ビジョン」の3条件の合致、すなわち“3合”
だ。
この3合を満たしている、もしくは少なくとも決定的に食い違っていない男性でなければとても恋愛する気にならない、というのが婚活女性の本音なのだ。
そして、「メールをくれた男性は果たしてそのような相手なのか」を冷酷に見定めようとしている。
男性の私には身も蓋もない気もするが、そこから目を背けては恋愛を上手にスタートできるわけがない。

もちろん、「私の条件はこれとこれ。あなたは合っている?」などと高飛車に明言する婚活女性はまずいない。
メールの何気ないやり取りを通じて、男性の本心を探ろうとしているのだ。
だから、男性が自分のことを勝手に書き綴っている「一方通行」メールや、女性に対する問いかけがやたら多い「質問攻め」メールは、婚活女性にとってちっとも役に立たないと映ってしまうのは当然のこと。
そして、多少の時間や手間がかかっても、メールのやり取りを大切にしたいという婚活女性の気持ちを理解してあげよう。
女性は「私のために(好きな男性がしてくれる)」という実感に飢えているようだが、女性の本音を察して億劫がらずにメールのやり取りを続けることこそ、「私のために・・・」と好感度をアップさせる、実は近道なのではなかろうか。

嬉しい結果を出すには、「急がば回れ」のメールアプローチが大切だと思われる。

(編集:福田フクスケ、イラストレーター:ながれださわ)



プロフィール

ヨツモト先生
筑波大学大学院客員准教授。神奈川県横浜市生まれ。東京大学工学部化学工学科卒業。大手飲料メーカーを経て現在は大手広告代理店勤務。主たる専門領域は、消費心理・動向分析、地域ブランド開発、ワークショップファシリテーション。
ニシイ助手
大手広告代理店のマーケティング部門で、10〜20代の若年層を中心にしたプロジェクトメンバー。リサーチからプランニングまで幅広い商品開発やコミュニケーション戦略立案などを手掛ける。